全日本選手権[男子エリート 25位]荒瀧
6/23.24に島根県益田市で行われた
全日本選手権ロードレース
innocentからは男子エリートに柴田、荒瀧
女子エリートに永井を送った
植田はWEの出場権を獲得するも、5月の宇都宮で怪我を負って今回の出場は見送る形となった(来年、またみんなと出ましょう!!)
2017年にチームとして発足して以来
代表の柴田を筆頭に「チームで強くなる」ことを第一に活動してきた中で、昨年の柴田に続き今年は荒瀧までもが全日本選手権の場に立てたこと。着実に歩を進めている証拠だ。
これからもみんなで切磋琢磨していきたい!
さて、本題にもどると…
島根県益田市で行われた本レース
213km獲得標高3800mに及ぶコースは一筋縄にはいかないレース展開を予想させるものだった
コース自体はジュニアのレースのために引かれたものであり、危険箇所は少なめ(との浅田監督情報)。最初3kmの登りと後半の平坦基調のアップダウンが地脚勝負の展開を予期させた。
優勝候補筆頭は前週のITTで圧倒的に勝利を収めた窪木選手(ブリジストン)。TOJで新城幸也選手以来の日本人ステージ優勝を飾った雨澤選手(ブリッツェン)や昨年のタイトルホルダー畑中選手(UKYO)、そして全日本に強いシマノから入部選手(シマノ)が続く前評判だった。
しかし、蓋を開けてみると展開は大きく異なった。2周目に出来た32人の逃げが刻んだ最大タイム差は8分台。残り8周になっても縮まるどころかそのタイム差は開いていった。
その逃げ集団の中に優勝候補の姿はなかった。
逃げ集団はいつのまにか勝ち逃げとなり、先頭集団に。終盤にかけてそこからさらに抜け出した佐野選手、小石選手、山本選手の3選手から雌雄が決することになる。
まずは小石選手がドロップ
続く展開は佐野選手が地脚で山本選手を置いていくものかと見えたが、実際は逆で終盤まで脚を残せていた山本選手が最終周回で佐野選手を引き離しての独走勝利となった。
(photo: Yuichiro Hosoda コミッセール邪魔ちゃう?笑)
………ここまでが誰しもが知っている全日本選手権
しかし、その裏にはinnocentの2選手の戦いがありました(急に「ですます調」 笑)
柴田にとっては昨年の悔しい落車からのリベンジ戦
荒瀧にとっては初めての全日本で、メキメキとつけてきた実力がトップカテゴリでどこまで通用するか…楽しみだったに違いない
私も柴田の全日本前の練習としてレイクウッド周回に同行させてもらったが、8周で力尽き…これをさらに7周もやるのかと絶望したところ…。本当にお2人はすげぇや( ´◦ω◦` )
そんなかんやでinnocentの2人は大健闘をし、柴田は追走集団を形成し、完走ならずも大きく爪痕を残した! 荒瀧は25位で完走!
Jsportsから観戦していて2人の走りには率直に感動したし、この想いは私だけではないはず。
尊敬と共に改めてお疲れ様でした!
柴田さんのブログはこちら
はい!
導入が長くなりましたが、みなさんお待ちかねの荒瀧レポートにいきたいと思います!
どーん!(長い ・:*+.(( °ω° ))/.:+
-----以下、荒瀧レポート-----
レポートを書く機会を貰ったので、徒然なるままに全日本選手権絡みの事を書いてみたいと思います。普段書いてないのでまとまりのない文章となりそうな感は否めませんが、暇つぶし程度にお楽しみ頂けますと幸いです。
去年は出場さえ叶わなかったこの大会に、今年は出られるというだけで大きな進歩だと思います。1段ずつ着実にステップを刻んで来たのがなんとも私らしいなと、、思い返せば長くなるのでまた別の機会があれば。
結果については、日々の練習の積み重ねが、完走するに足る程になっていたというだけで、大きな驚きも何かを成し遂げた実感も残念ながら?あまりなく。今回の結果も、あくまで次のステップへの通過点くらいに思ってるんでしょうね。
一方で、色々な人に支えられながら走れていることを実感する機会でもありました。
まず第一に書くべきことは補給ですね。
人がいないので、補給無しとか当初考えていましたが、結果5本飲んだのだから明らかに無謀な考えでしたね、ええ。
補給係を快く引き受けてくれた永井さんとガヤ仲間のなつみさん、そして途中から柴田さん本当にありがとうございました。
完走は補給があったからこそなのは間違いないです。
また、整列している時、イナーメの小山さんが補給係を手配できているか話しかけてくれました。見つかっていなければ買って出てくれるということだったのだと思います。
終わった後改めてお礼ができれば良かったのですが、本当にありがとうございました。
他にも本当に沢山のボランティアの方々が、暑い中運営に協力して下さっていました。本当にありがとうございました。
さて、全日本。
レースは1周14.2kmのコースを15周回、合計213kmするという鬼設定。ナショナルチャンピオンを決める大会なのですから、当然といえば当然でしょう。
コースレイアウトとしては、S/F直後から2kmほどの緩い登り。そこから2kmほどかけてアップダウンを繰り返してまた元の高さに戻った後、1kmほどズドンと下るイメージ。そこから登り返してまた緩いアップダウンをこなしながら、6km地点あたりで左折して下り基調の細い道に入ると。
1km弱ひたすら下り続け、このコース最大斜度と思われる3、400mくらいの急な登り返しを超えた牧場前の平坦でコースの半分。
どんだけアップダウンがあるのかというのがコース前半。
後半は比較的単調で、1kmほど下って細い区間を抜けたら、あとは平坦もしくはやや下り基調、そして時々丘あり、といった集団有利のレイアウト。この感じで6kmくらいゴールまで続く感じ。
私の目標はとにかく完走することなので、作戦は命大事に。コースレイアウト的には緩斜面も多く私向きなコースだと思うので、上手に走ることができれば完走は狙えると密かに思っていました。
1周目
ローリングスタート。前半で一番きつかったのはまさかのここでした。登りが終わってほっと一息つきますが、登りの度にペースが上がりきつい。下り区間は特に動きはなく、皆安全に推移していきます。平坦メインの後半、誰が起点となったのか、抜け出しの動きがあり、それに集団内から同調する選手が多数、結果32名の逃げとなりました。私はここで乗らない選択をし、今振り返っても正解だったと思ってますが、まさかこのまま逃げ切りになるとはこの時点では予想できなかったですね。
2周目
序盤の登りは相変わらずペースが早く、そこを越えるとまさかのサイクリング開始です。3周回目に入るときにはすでに2分だか3分だかのタイム差が出来上がってました。
3、4周目
少しだけペースは上がりましたが、逃げとの差は依然として拡大傾向。最大9分くらいまでいったとかいかなかったとか。この集団、80人くらいいると思うんですが、、全員足切りとかもリアルにあり得るのではないでしょうか。どうするねん、とあくまでも他力本願、静観を決め込みます。その頃、袋を外してオブラートの状態で背中に入れていたエネ餅は、汗と体温でドロドロに。エネ餅は最高ですが、袋から出すのは絶対NGです。
5周目
終盤の平坦区間で、柴田さん含む4名が飛び出します。集団との差を最大3分まで広げる力走は8周回目の補給地点まで続きました。お疲れ様でした。その裏で私も1分後くらいに単独で飛び出すという一幕があったんですね。あまりにも集団が緩んでいたため、後半3kmほどほんの少し踏んだら抜け出したので、せっかくなら、最初の補給を成功させて
ゆるゆる坂を登りながら吸収されようかと思ってのことです。
6周目
補給成功。目論見通り、序盤の坂1km地点あたりで吸収される。プロの選手たちも話しかけてくれるくらいに集団は和やか。トイレに行く人もちらほら。
しかし、この周の後半でモトバイクから足切りに注意するよう警告があり、そこから集団、というかシマノの猛追が始まります。たった2名でローテーションする様をコバンザメその5くらいの位置からずっと見ていましたが、本当に凄かった。これが仕事をするということやと、青いジャージの背中が語っているかのようでした。
(8分遅れのあの状況から、入部選手の順位を4位まで上げたのはまさにこの動きでしょう。)
この動きで集団との差を5分後半くらいまで縮めたように思います。
8周目
柴田さんを補給地点の登りで吸収。集団に乗れるだろうか、かなりきつそうだ。
10周目?
補給地点を過ぎたところから集団が一気に活性化し、序盤の坂を登りきる頃には、1/3くらいの選手がふるい落とされたと思います。私自身もかなりきつく、少し間が空いてしまいましたが、アップダウン区間に入ったところで集団復帰しました。この辺りから集団の上げ下げが激しくなって来ます。暑さもあって、固形物を受け付けなくなって来ている、ここからはひたすらゼリーを頂きます。後半はゼリーに限る。
13周目
序盤の坂を始めとするあらゆる坂でペースアップがあり、この周で長らく苦楽を共にして来た集団は2つに分離されました。細い下り区間に突入する直前に、分離が決定的となりましたが、きつすぎてブリッジできず。すぐ目の前に見えているので、牧場に至る激坂で距離を詰めようとする追走集団。それに必死に食らいつくも、きつすぎてその後しばらく記憶が。。もうやめたいとちょっと思ったのは確かです。
14周目
コントロールライン通過直後の緩斜面でシートポスト側のボトルケージが暴れ出すトラブル発生。すぐにホールドしていたボトルを投げ捨てるも、外れかかった下のネジだけで支えられているケージが暴れてチェーンに干渉してきます。なるしまフレンド小畑さんに引きちぎるようアドバイスをもらい、トライするも取れず、ここまでかと一瞬思いましたが、幸いペースが緩んでいたため、ネジを回してケージの除去に成功。周囲の方々、ご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。10名程度の集団に復帰。この集団、小畑さん以外もうプロしかいないのですが、完走を目指すナイスなトレインです。運命共同体。
登りは控えめで、下りと平坦を頑張ってローテーションするという集団の雰囲気。登りは4.5倍、平坦は先頭で5倍強。平坦基調の後半から6kmくらいがやけにキツいのですが、全員で綺麗にローテーションを回しているとロードレースやってる感があってテンションが上がります。こいつ誰だよと思われてたと思いますがご容赦を。
(Jsportsより。しっかり牽いてますがな!)
15周目
牧場前で森本さんと紺野さんを視界に捉え、平坦区間に差し掛かったところで吸収。
その後の平坦は、相変わらず綺麗にローテーションが回り、このレースも残すところ2kmほどに。プロは誰がこの中からトップを取ろうがもはや気にしないでしょうが、アマチュアレーサーは少しでも順位を上げようとゴールを意識した動きをしてくるでしょう。私もポジションをキープし始めました。残り800mくらいから、小畑さんが仕掛けるので私もついて行きます。残り500mくらい、よし、もう行っちゃおうと飛び出すと、200mくらいで猛烈に抜き返されましたよ、つよー。
そのまま4人くらいにまくられゴール。スプリント練習しよう。
しんどかったけどいい経験になりました。すぐに柴田さんと永井さんが迎えてくれ、レースが終わった実感が湧きます。
(photo:Nagai Ai レース後チームメイトに迎え入れられる荒瀧)
ずっと一緒だった小畑さん、補給を手伝ってくれた永井さん、なつみさん、荷物を車に預かってくれていた関西の強豪レーサー桐P氏、やんぼー氏に挨拶をし、柴田さんと宿へ。そして、さっぱりして地元民に聞いたナイスな居酒屋へ。
そこで4時間以上、話題が尽きることなく語り続けました。チームのことについて一番議論が盛り上がったと思います。どのチームメンバーを想像しても、当初と比べると格段に今は強く、そしてこれからの成長を期待させてくれるところに、もう感嘆せざるを得ないということで。生え抜きのメンバーで、励ましあってみんな成長していけるって凄いことですよ。謙虚だし、良識があるし、アットホームだし、当たり前のようでいて、結構貴重な環境らしいので、大事にしたいなと思います。
さて、梅雨が明け、雲ひとつない空、照りつける太陽に夏の到来を感じます。すぐ水がなくなってしまうくらい暑いし、消耗も激しいはずなのに、不思議とテンションが上がるのは私だけでしょうか?この時期の峠とか、高原とか、もう最高ですね。
暑さに負けず、今年の夏もたくさん乗りましょう!冬と同じでこの時期に乗れる人が強くなる人だと私は確信しています。最後までお読みき頂きありがとうございました。
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